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エレファント・マン感想(ネタバレ)

エレファント・マン

原題:The Elephant Man
製作年/国:1980/アメリカ・イギリス合作
上映時間:124分
監督:デビッド・リンチ
製作総指揮:スチュアート・コーンフェルド、メル・ブルックス
製作:ジョナサン・サンガー
原作:アシュリー・モンダギュー
キャスト:ジョン・ハート、アン・バンクロフト、マイケル・エルフィック、フレデリック・トレベス、ジョン・スタンディング、ウェンディ・ヒラー、アンソニー・ホプキンス他

あらすじ
見世物小屋で“エレファント・マン”として暮らしていた青年ジョンの元に、ある日外科医のトリーブスという男が現れる。ジョンの特異な容姿に興味を持ったトリーブスは、彼を研究材料にするため、自分が勤める病院に連れ帰ることに。こうしてジョンとトリーブスの交流が始まるが……(映画.comより)


77点

※今日の感想はかなり混乱しています。ご了承ください。

まあかーちゃんさんにおすすめしていただいた作品です。
デビット・リンチの長編監督2作目、当時新人監督であったデビット・リンチを一躍有名にした作品です。

私は、デビット・リンチ監督作品を観たことがありません。私のデビット・リンチの思い出は、深夜のラジオ番組「伊集院光 深夜の馬鹿力」にあった、「デビット・リンチ占い」のコーナーくらいのものです。おかげで、私の中でのデビット・リンチは、「よくわからない電波系前衛映画をとる人」というイメージになっていました。インタビューを読んだ感じもなかなかエキセントリックな人っぽいですしね。


この作品は、生まれつきの奇形により「エレファント・マン」と呼ばれたジョン・メリックという青年をめぐる物語です。まぁ観たら何がしかの感想を言わずにはいられないというタイプの作品なようで、ネット上でもあらゆる感想が書かれていました。
曰く「ジョンをいじめる人がひどい。ジョンがかわいそう。最後はジョンが幸せになれてよかった。」、曰く「ジョンがかわいそうとか言うやつは、結局ジョンを見下している。この作品自体ジョンを見下すような構造になっている。」、曰く「人間の美しさを描いた作品だ。」、曰く「いや、人間の醜さを描いた作品だ。」などなど。議論百出なわけです。


しかし、私はこの作品のテーマになっているのは、もっと別のところにあると思います。この作品のテーマは、「自分の外部に対してどう折り合いをつけるのか」というところにあるのではないでしょうか。そして、その「外部性」をジョン・メリックに集約しているのだと思います。
私たちは、自分以外のものは外部として捉えるしかなく、その外部とどうにか折り合いをつけることを強要されています。この作品では、登場人物たちがそれぞれがそれぞれのやり方でメリックとの折り合いをつけていました。トリーブスは偽善性を認めつつメリックを保護することで。院長はメリックの知性と向き合うことで。婦長はメリックの世話をすることで。ケンドール夫人はメリックの内面にロミオを見ることで。バイツはメリックを完全に異質なものとみなすことで。
そして、この作品は私たちがメリックとどう折り合いをつけるかという物語でもあるのです。物語の前半、メリックは姿を見せません。事情を知らない看護師が食事を運ぶシーンで、私たちは看護師とともに初めてメリックの姿を見ます。そこから、私たちもまた何らかの形でメリックと折り合いをつけることを強要されるのです。

さらに重要なことは、「自分の外部とどう折り合いをつけるのか」という問題は「自分自身という外部とどう折り合いをつけるのか」という問題にも通じるということです。この作品は、自分自身も自分の外部になりうるということを描いてもいるのです。
メリックは、鏡に映った自分の姿を見て、悲鳴をあげます。このことは、外部性がメリックに集約されていることの証左にもなっています。つまり、自分の身体でさえ自分の外部になりうることを、メリックの外部性という属性によって説明しているのです。
私たちは自分自身、あるいは自分の身体とも折り合いをつけなくてはなりません。生きられる身体は私たちの感情の力学に統御され、私たちは物質としての身体に制約されながら、私たちと私たちの身体はたがいに交錯します。
メリックは、自分の姿に叫び声をあげ、ままならない身体にもがきながら、必死に自分自身との折り合いをつけようとしていました。メリックが自分自身とどのように折り合いをつけたかは、最後のシーンによく表れています。
メリックは、普通の人と同じ姿勢で眠りにつきます。そうすることはメリックにとって窒息死を意味します。それでもメリックは普通の人と同じように眠ることをずっと望んでいて、それを果たすのです。メリックは、ままならない身体からの脱出という形で、自分自身との折り合いを付けたのだと思います。


ヒューマンもの、というくくりでは捉えられないようなパワーを感じました。まぁデビット・リンチのことだから、「フリークを撮りたかった」という台無しな理由で撮ったのかもしれませんけどねw


この映画をおすすめしてくださったまあかーちゃんさんに感謝です。
まあかーちゃんさんは「中学生弁当日記」というブログを運営していらっしゃいます。中学生の娘さんのために作っていらっしゃるお弁当の写真がたくさんあります。猫の桃太郎師匠の写真もあったりするので、猫好きのみなさんも必見ですよ!
中学生弁当日記←ここからまあかーちゃんさんのブログにとべます


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私は『エレファントマン』を観た

あらすじ:19世紀末に実在した奇型の青年の数奇な運命と、彼をとりまく人々との交流を描いた感動のドラマ。 19世紀末、ロンドン。医師トリーブス(アンソニー・ホプキンス)は、街

comment

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初めまして!!

初めまして!!訪問者リストから来ました、タコと言います。
僕も映画ブログはまだまだ初心者ですが、お互いに好きな映画の話ができればいいなと思い、コメントさせていただきました(^^)

最後に書かれている
>まぁデビット・リンチのことだから、「フリークを撮りたかった」という台無しな理由で撮ったのかもしれませんけどねw
というのは、僕も同感です(笑)
というのも、僕が最初に観たリンチ作品が『イレイザーヘッド』というエキセントリックで奇怪な映画だったため、「リンチはマトモな人ではない」という考えが頭から離れません。
この作品も単なる感動のドラマと素直に受け止めることができませんでしたね(笑)
興味があれば『イレイザーヘッド』もぜひご覧になってみてはいかがでしょうか?

ではでは。

TB送っても良いですか?

No title

>タコさん

はじめまして。コメントありがとうございます!
タコさんのブログにリンク張らせていただきました。不都合あればお知らせください。
TBはご自由にどうぞ。

デビット・リンチのインタビューを読んで、デビット・リンチ好きになっちゃいました。だいぶアレな人ですよねw
「イレイザーヘッド」今度観てみますね。
作品の紹介ありがとうございます。

No title

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

No title

>履歴書の封筒さん

はじめまして。コメントありがとうございます。
お褒めいただいて恐縮です。
また遊びにきてくださいねー。

はじめまして!

こんにちは。訪問者リストから来ました。
みとらと申します。
私もブログ初心者です。
最近、やっとコメントができるようになりました。
私はど素人の映画好きですが、デビッド・リンチ監督の映画を観てみたいと思います。
しばらく、活動休止とのことで、試験のほう頑張ってくださいね。
また復活されるのを待っていますね。

No title

>みとらさん

はじめまして。コメントありがとうございます!

デビット・リンチの作品は不思議ワールド全開なので、好きになったらかなりハマると思いますよ。
他人の悪夢を見ているようなあの感覚は、他の作品では味わえないです。

ブログの方ももう少しで再開となりますので、また遊びにいらしてくださいねー。
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ぞるたん

Author:ぞるたん
映画が好きです。
映画歴は短いので、旧作の知識はあまりありません。おすすめ映画ありましたら、ぜひ教えてください!

映画もブログも超初心者ですが、どうぞよろしくお願いします。

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