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砂漠でサーモン・フィッシング感想(ネタバレ)

砂漠でサーモン・フィッシング

原題:Salmon Fishing in the Yemen
製作年:2011年
製作国:イギリス
上映時間:108分
監督:ラッセ・ハルストレム
製作:ポール・ウェブスター
製作総指揮:ジェイミー・ローレンソン、ポーラ・ジャルフォン、ジギー・カマサ、ガイ・アブシャロム、スティーブン・ギャレット
原作:ポール・トーディ
脚本:サイモン・ビューフォイ
撮影:テリー・ステイシー
美術:マイケル・カーリン
編集:リサ・ガニング
音楽:ダリオ・マリアネッリ
キャストユアン・マクレガー、エミリー・ブラント、クリスティン・スコット・トーマス、アムール・ワケド、トム・マイソン

あらすじ
英国の水産学者ジョーンズ博士のもとに、砂漠の国イエメンの大富豪から、鮭釣りがしたいのでイエメンに鮭を泳がせてほしいという依頼をもちこまれる。そんなことは不可能と一蹴したジョーンズだったが、中東との緊張緩和のためにと外務省が支援を決め、首相まで巻き込んだ荒唐無稽な国家プロジェクトに展開してしまう。(映画.comより)


55点

今月公開作品の中でもかなり期待していた作品です。予告編のいい感じの色遣いにすっかりやられてしまいました。

前半はとてもよかったです。
物語は、いきなり砂漠で鮭釣りがしたいという富豪の依頼がジョーンズのもとに持ち込まれるシーンから始まるのですが、これは正解だったと思います。タイトルにもなっている「砂漠でサーモン・フィッシング」というとんでもない話で、物語のつかみにしているのはよかったです。ところで、「砂漠でサーモン・フィッシング」という邦題いいですね。原作の邦題は「イエメンで鮭釣りを」というもので、原題にも忠実なのですが、「砂漠でサーモン・フィッシング」の方がキャッチーで語感もいいです。
物語のつかみを含めて、前半はテンポよく進んでいきます。ハリエットとジョーンズのメールでのやりとりや、パトリシアの心の中の声のところなんかは、画的にもしかけとしてもおもしろかったですよね。キャラクターの説明の手際もよかったです。

しかし、後半は失速してしまった印象があります。前半のようなスピード感のある編集がなくなってしまって、ストーリーももたついてしまっていました。
ストーリーのもたつきの原因は、プロジェクトが進んでいる感じがないというところにあります。具体的にプロジェクトが進んだという描写がなかったため、最終的にはジョーンズの思いつきを金で実現しただけという印象になってしまいました。唯一、具体的にプロジェクトが進んだと思われた、中国のダムの技術者の人との話し合いも、どんなことを話して、プロジェクトにどんな前進があったのかわかりませんでした。

また、砂漠でサーモン・フィッシングをするにあたっての様々な問題があまりクリアされていませんでした。クリアすべき課題は、序盤でいくつも提示されたにも関わらず、鮭の確保以外の話が全く出てこないんですね。鮭を生きたまま輸送する手段はいつの間にクリアしたのでしょうか。
鮭の確保の話にしたって、サグデンが頑張っていただけで、肝心のジョーンズとハリエットはほとんど何もしていないように見えてしまいました。ジョーンズは序盤はハリエットを困らせようとするだけだし、ハリエットは恋人が行方不明になると家でめそめそするだけで、この2人がプロジェクトのために何をしたのかさっぱりわからないんですね。もう少し、ジョーンズとハリエットがプロジェクトのために様々な困難を乗り越える具体的描写があるとよかったです。

一番ひっかかったのは、養殖の鮭ではダメだという件があっさりと覆されたところですね。
養殖の鮭でなければ鮭は提供できないという、プロジェクト自体が立ち消えになってしまうような条件をつきつけられても、「それは私の理想とは違う」と言ってつっぱねたシャイフが、「養殖の鮭でも大丈夫。私にはわかるんだ。」というジョーンズの寝言としか思えないような発言にあっさり納得するのは、全く説得力がありません。釣りにおける信じる心を信仰になぞらえることができるのは、それが忍耐に裏付けられているからということをシャイフも言っていたはずです。「こうなってほしい」という願望だけでは、シャイフが嫌う傲慢さ、或いは単なる押しつけになってしまいます。ここでなんの根拠にも裏打ちされていないジョーンズの願望をシャイフが受け入れるのは、全体のテーマからも外れてしまうのではないでしょうか。無理矢理でもいいから、ワンロジックほしかったところですね。

キャラクターの描き方はとてもよかったです。
ジョーンズのオタク学者っぽい感じ、野暮ったくてぼんやりした感じがよかったですね。ユアン・マクレガーは本当にこういう役が似合います。ハリエットの彼氏に「ハリエットのことが好きなんだ。」と言って、「うん。彼女っていい子だよね。」と返されたときに、「違う。ハリエットのことが好きなんだ。」と言うシーンが好きです。何か気のきいたことを言うでもなく、全くひねらずに同じセリフを言うところがジョーンズらしいですよね。
そして、私の一番のお気に入りは、首相広報担当官のマクスウェルです。口はまわるわ、頭は切れるわでとにかくすごい女性なのですが、ジョーンズたちとは根本からズレているんですよね。でも、必要なことはてきぱきとこなすし、反抗期の子供も見事にさばくミラクルキャリアウーマンです。勝ち馬に乗ろうとするオポチュニストなところも好きですよ。

パンフレットはB6というミニサイズですが、中身の構成は凝っているし、内容も充実しているし、おもしろくてお得感があります。キャスト、スタッフのインタビューだけではなく、原作の情報もあるし、本当にあったありえない国家プロジェクトの話なども載っていて、読み物としてもおもしろいですよ。


「砂漠でサーモン・フィッシングするだけ」というタイトル出オチの映画にせず、様々な人の夢や恋をからめた話にしたのは素晴らしいです。ユアン・マクレガーのゆるふわ感に癒されました(*´∀`)


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